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コンビニ言葉は使ってはいけないのか?

電話応対はお客様との「声のみのコミュニケーション」です。

何よりも「声」と「言葉遣い」に配慮を払わなければいけません。ここでは「言葉遣い」について気を考えましょう。

よく話題にされることに、「コンビに言葉」というものがあります。TVをはじめ、多くのメディアで若者言葉、コンビニ言葉といって非難されることが多いです。

「美しい日本語でない」
「文法が間違っている」

確かに、コンビに言葉にそのような指摘が当てはまるかもしれません。しかし、現実的には、言葉に絶対の美は存在しません。時代とともに言葉は変わります。10年前は「こういいなさい」と研修で教わったとしても、今では通じないこともあるのです。それに何を持って美しいかは個人個人の自由で、とやかく言われる筋合いではないでしょう。

ただし、電話応対をするあなたにとっては「コンビニ言葉」は致命的な問題を引き起こすことがあります。

コンビニ言葉の中でも特に「○○のほう」「○○しておられる」「形になります」「○○になります」といった表現は電話で聞くと、あいまいさが増加してしまうので、できる限り、使わないようにしましょう。

(1)「○○しておられますか」


たとえば、「契約内容の変更はしておられますか?」といった表現は、もはや日常的に耳慣れたものになっているので、特に問題とは感じないでしょう。しかし、何か必要以上に丁寧に聞かせようという「意図」が見え見えなので、シンプルな正しい表現にしたほうが好感があるます。「○○していらっしゃいますか」が正しい表現です。

「契約内容の変更はしていらっしゃいますか」


(2)「○○のほう」


よく非難される表現ですが、この表現も電話応対では使わないほうがいいでしょう。

たとえば、「ご住所のほうを確認させていただきます」という表現は、何の問題もないですが、「ほう」が入っていなくても通じる内容です。電話応対では、無駄な表現をそぎ落としたほうがいいので、抜いて表現したほうがいいでしょう。

さらに、「ほう」と表現を使う背景には、あいまいな表現にして責任を回避するという意図があります。つなり「あいまいさ100%」の表現なのです。電話応対では、あいまい表現は好ましくないため、「ほう」を省く訓練をしておきましょう。

「ご住所を確認させていただきます」


(3)「○○という形になります」


「○○という形になります」という表現も「ほう」と同じように、あいまいにするために表現です。たとえば、「こちらの製品をカスタマイズするという形になります。」という表現です。

これも「ほう」と同じで、店頭の会話ではOKでも、電話応対ではアウトでしょう。

「形」自体が何を指しているのか不明です。電話応対ではあいまいな表現は信頼性を失う危険性があるので、できる限り使わないようにします。

「こちらの製品をカスタマイズすることになります。」

(4)「○○になります」


コンビニ言葉の代表選手のような表現ですが、これも電話応対ではアウトです。

たとえば、「新製品になります」という表現ですが、店頭の会話ではOKです。しかし、電話応対ではあいまいになります。「です」や「ございます」に置き換えましょう。

「新製品でございます」
「新製品です」